多事雑論002 バイク ~ピースサイン~

ツーリングライダー同士が、すれ違う時に「ピースサイン」を交わすという風習があった。その風習は、もう廃れてしまったのだろうか。細々とは続いているようだが…

私にとって初のピースサイン出しは、四国一周ツーリングの時。真夏の開放感から、上半身ハダカにヘルメットというとんでもない姿で、海沿いの道を疾走した。対向車線のライダー達が、すれ違いざまにピースサインを送ってくる。サインの出し方もそれぞれで、敬礼のようにする人、キザに「ピッ」とする人、立ち上がって両手を大きく振る人など、さまざまだった。
ライダー同士、一瞬かつ一期一会の挨拶の交換を楽しんだのだ。

13年のブランクを経て再びバイクに乗ったとき、ピースサインを出す人が極端に減少していることに気が付いた。
この状況では、こちらが先にピースサインを出して、相手が「気付いてくれない」または「その風習自体を知らない」場合、結果として無視された格好になり、とてもとても寒くて気恥ずかしい思いをすることになる。

しかしヘルメットを脱ぐと、実はライダーの多くが中高年であることに気付く。ということは、世代的にピースサインを知らないということはあるまい。
思うに、みな考えることは同じ。無視されて寒い思いをするのを恐れているのだ。だから相手の出方を待ち、後出しを狙っているのだ。

それなら、次は勇気を出して先にピースサインを出してみよう。後続のクルマのドライバーに「あ、こいつ無視されよった」とか思われても、いいではないか。