多事雑論006 理科 ~水は0度で凍り、100度で気化する?~

小学校の理科の授業で、「1気圧のもと、水は0℃で凍り、100℃で沸騰する」と習ったとき、
私は「えらい『ピッタリ』な数字で、凍ったり沸騰したりすんねんなー」ぐらいに思っていた。

しかし、中学の時、なぜか地理の授業中に、私は唐突に理解した。
違う。「水は『0℃で凍る』のではない。逆だ。『凍る気温を0℃とした』のだ!」と。…当たり前やないか、と突っ込まれそうだが、その時の私の脳内は、思考の逆転に興奮していた。
そう、私は温度という絶対尺度が、あたかも有史以前からこの世に存在していたかのように錯覚していたのである。

温冷や寒暖を、あったかいとか冷たいとかの感覚ではなく、「数値」で表すために、人は「温度」というものを考え出した。数値化する(=目盛を作る)ための基点として、1気圧下での水の沸点と氷点をそれぞれ100℃・0℃とした(摂氏)。ピッタリな数字で当然だったのだ。

最近「水の沸点は正確には『99.9743℃』だ」とか言うらしいが、その言い方は以前の私のカン違いと同じ根に発している。先に基準値ありきなのだから、99.9743℃を100℃として、目盛の方をなおすべきだろう。

摂氏:記号「℃」。セルシウス(Celsius)温度目盛で計測した温度の表示法。
華氏:記号「℉」。ファーレンハイト(Fahrenheit)温度目盛で計測した温度の表示法。